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東京高等裁判所 昭和55年(ツ)8号 判決 1980年10月28日

上告人 栗原六郎

右訴訟代理人弁護士 小島竹一

被上告人 栗原英雄

右訴訟代理人弁護士 中村護

同 町田正男

同 関戸勉

主文

原判決を破棄する。

本件を浦和地方裁判所に差し戻す。

理由

職権をもって調査するに、本件記録に編綴の原判決原本一枚目には、昭和五四年一一月一四日判決言渡と記載され、裁判所書記官の捺印がされているが、本件記録中には右判決言渡に係る口頭弁論調書は、存在しない。してみれば、右判決言渡が適式にされたことは証明できず、原判決は、判決の手続が法律に違背し、民事訴訟法第三九六条、第三八七条により、破棄を免れない。

よって、上告代理人小島竹一の上告理由に対する判断を省略し、民事訴訟法第四〇七条に従い、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 安藤覺 裁判官 三好達 柴田保幸)

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